唐津 府川和泉さんの器


佐賀県・唐津で作陶されている、府川和泉さんの器。

府川さんの陶房は、「陶ぼう 空」と名づけられています。


空と大地を感じるような、素朴だけれど、たしかなチカラを感じる器。

とてもお気に入りです。



三島茶碗。

 “三島” は、印を押したり、ヘラを使ったりして模様をつけ、

白土の象嵌で焼き上げていく技法の器のこと。

古くからある伝統的な技法で、様々に作られているので、

あ~こういう模様の茶碗見たことある! という器のひとつだと思います。



でも、この「陶ぼう 空」府川さんの “三島” は、

印の模様のデザインが、なんともほっこりとして愛らしい。


花の印を連ねて型押しする“花三島”という、伝統的な柄があるのですが……

府川さんのデザインは、

お花ひとつとっても、ちょっと“抜け感”のあるような

きちっとしすぎない、ほどよい揺らぎみたいなものが感じられます。


こちらは、蝶々の模様もとってもキュート♪

釉薬と土の質感と、模様のバランス、余白……

可愛らしさと、素朴さと、品の良さと、絶妙なバランスです。

 



こちらのやや灰色がかった器は、模様はちょこんと少なめ。

見込みは刷毛目になっています。



これらのお茶碗は、

ふだん使いやワークショップの際に使用する抹茶椀として買い求めたものですが…

本来は、飯椀やカフェボウルとして作られているものなんです。



ほどよい深みと大きさがあれば、十分、お抹茶椀に使えます。

日常の器としてできているものなので、家ではもちろん、

ワークショップで、がばっと持ち運んで使うにも、あまり気兼ねなく…、

また、高価な抹茶椀とは違い、食器用洗剤で洗うのもOK!

コロナ禍でのお茶レッスンなどには、より安心かなと思います。



茶道では、古くから、茶人の好む茶碗の順位、格付けとして

「一楽・二萩・三唐津」と言われます。


そんな唐津焼を、そして、わたしの茶の湯のひとときを、

とっても親しみやすく、癒しの空間にしてくれる、「陶ぼう 空」さんの器たち。


いつか、唐津の陶房にもお邪魔してみたいなぁと思っています。

Salonるるん

”和のコトを愉しむ暮らし”をテーマに、ワークショップ、和のものごとを綴るブログなどお届けします。 日常にほんの少し、和の彩りを。そのちいさなキッカケになれたら幸せです。 Salonるるん 天谷ゆか